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2026/09/08(火)
半村良の「戦国自衛隊」の後半、この短編小説の中で数ページを割いたdisり段落がある。
朝廷の権威にしがみつく京の諸氏を痛烈に批判している部分だ。
『彼らこそ京の田舎者で
中央の特殊性にくわしいだけで
天下のことについてはまるで無関心な輩』
ひっどwww
一応、景虎の独白という体裁ではあるのだが、地の文なのでこれは作者の本音なのだと思われる。
首都圏と地方での生活を比較する話題が出ると、俺はいつもこれを思い出す。
通常、議論になるのは利便性ばかり。
俺も『一定期間を過ごす』 という意味ではそれで良いと思うのだが、世代をまたぐ長期的な視点では違う意見を持っている。
首都圏に生まれ、首都圏に通学し、親元から離れることなく首都圏で就職し、地方は旅行先としか認識できない人。
これが無限に再生産されているのだ。
地方に生まれると進学先も就職先も限られているので、選ぼうと思えば飛び出すしかない。
そういう意味では現在地の位置エネルギーが高いところにあるので、実家を出るというハードル(必要エネルギー)が多少あっても越えられる。
現在地のポテンシャルが高いので、下り坂の途中にわずかな突起があっても簡単に乗り越えてしまうのだ。
逆はどうか。
実家から通える進学先、就職先がそれぞれN件以上存在する時、実家から離れるという選択肢が経済的合理性を欠き選択困難になる。
Nは万有引力定数Gに相当し、これと「通える範囲」Rから逆算できる脱出速度v、これを実現するための運動エネルギー最低値は言い換えれば実家を離れるハードル。
個々人の趣味趣向は別として、生まれて育ち、進学、就職という人生のイベントでの選択肢と選び易さという点で、Nが大きい地域の人間は魂を重力に引かれ、旅立つことができなくなる。
まとめると
『首都圏には魂の重力井戸が存在し、
事象の地平の内側に生まれた者は自力で脱出することができない。』

Geminiさんに描いてもらった絵。
実際には各都市圏に小さな重力井戸が多数ある複雑な等高線を描きたかったのだが、Geminiさんたら一つ命じると二つ条件を忘れるので「ちがうそうじゃない!」と叫び続けて嫌になった。
「中央の特殊性」にはもう一つ、世代をも跳躍する禁じ手があってな、首都圏の学歴界隈には転生の秘術が蔓延っている。
それも我が子を依代とした凶悪なやつだw
その話はまた別途。
2026/09/07(月)
浜松の実家を引き払いました。
両親が40年住んだ家。
うちは実家も借家なんですよ。
だから中身を全部始末してしまえば出ていくだけ。
両親は弟の暮らす島原へ移住することになりました。
ここ数ヶ月は引越しの準備というか、諸々の処分を手伝いに毎月帰省してましてね
懐かしいといえば懐かしいし、思い出したくも無い黒歴史も出てくるし、周囲の様子も全く変わってしまった。
最も多感な10代を過ごした浜松なので、故郷という認識はある。
しかしよく考えると10年くらいしか過ごしてないのだな。
空っぽになった家は確かに寒々しくは、あるのだが
懐かしいという感じはしない。
故郷とは土地なのか家なのか人なのか。
両親と弟を見送って東京に帰って、夜になってから急に寂しくなったよ。
2026/08/09(日)
先日のバビロニアウェーブは古い上にマイナーなので、周囲で話が通じない。
webで他人の書評を覗いてみると、改めて読者側のスタンスの違いを思い知らされてしまう。
「文学」というジャンルの中にSFを置いて語っている人たちは、論理的整合をあまり気にしない。
バビロニアウェーブは特に細かい数字の桁の大小関係を議論しているお話なのだが、それに全く触れずによく書評が書けたものだ。
本作は「バビロニアウェーブとは何なのか」という謎に迫ることを求心力として話が進む。
これがただの舞台背景として「そういうものが有り、エネルギー問題が解決した世界」で演じられるヒューマンドラマであれば本作の終わり方でも良いのだが、謎で釣って答えを提示しないのはよろしくないと俺は思う。
タイトルは「畳めなかった風呂敷」が適切だと思うぞ。
2026/08/08(土)
小説「バビロニア・ウェーブ」を読んだ。
銀河系に直交する謎の高エネルギー定在波が発見されて、そこから無限のエネルギーを取り出せるようになって、地球のエネルギー問題は解決した。
という未来のお話。
ファンタジー系ではなく結構ガチなサイエンスフィクションなので、距離と速度に関する悩みはかなりシビアな設定。
要するにレーザーなのだが、綺麗に閉じ込め条件が成立した共振器は光路内に立ち入らない限り存在にすら気づけない、だから他にもバビロニアウェーブが存在してるかもしれん、という舞台設定はかなり魅力的だ。
45°ミラーでエネルギーを取り出せるが、ミラーに作用してしまう光推進をキャンセルするために地球と正反対、いて座の方向に全く同じ出力のビームを捨てているあたりも、とにかく設定が熱い。
しかし人物が冷めていて、主人公も含めて全員がコミュ障なので会話が成り立たない。
三者三様の利害関係の対立があるので建設的な会話はできない、という設定はわかるのだが、何も分からないまま進む時間が長すぎて飽きてしまう。
せめてどれか一派の狙いは解っていて他との利害対立に気を揉む、くらいにしてほしいな。
挙句、バビロニアウェーブとは何なのかという、根本的な謎は解決しません。
なんか良い感じに読者の考察を煽って煽って、最後はショボい。
コロニー生まれの主人公が地球生まれの人間に違和感を感じる描写はすごく良かったと思う。
2026/08/07(金)
ダンシモンズの「ハイペリオン」と「ハイペリオンの没落」をまとめて読みました。
世界観はすっごく好きだし、のっけから神父の話でぐいぐい掴まれるし、レイチェルの逆子育てで号泣不可避だし、面白かったんです。
でも章ごとにジャンルが違いすぎて、他の章はいまいち乗れなかったわ。
探偵はちょうど中間的で、話は好きな部類なんだけど後半はついていけない。
詩人の章は寝た。カッサードは無意味にお色気シーンが多すぎて逆に萎える。
てな感じで半分耐えたハイペリオン、からの、没落で急に話が進み出します。
没落の方は面白かったですよ。止められなかった。
けど結局、シュライクが何だったのかわからんし、二つのUIが出てこなかったのでスッキリせず。
いろいろ解決しないで終わってる気がします。
評価はあんまり高くないなぁ、俺としては。
2026/07/11(土)
無印良品に「辛くないグリーンカレー」という商品がありまして、これが本当に辛くない。
辛くなさ過ぎる。
一方で同じくレトルトパウチの「グリーンカレー」もあって、こっちは激辛もいいところ。
どちらも食えたもんじゃない。
この二つを同量で混ぜるとすっごく俺好みの、ちょっとだけ辛いグリーンカレーになります。
難点は量とお値段が倍になってしまうところ。
2026/07/04(土)
第五の季節シリーズを二周読みました。
「第五の季節」と「オベリスクの門」、そして「輝石の空」の三部作。
SFとファンタジーの融合といった感じで、世界観が非常に良いです。
ですがその世界観が錆び独特なので慣れるまでがつらい。
そして叙述トリックと、分かり難さのせいで偶発的に起きる結果的叙述トリックにより一周目は話の全体像が全く掴めません。
こういうことね?と、読者なりになんとか経緯を解釈して読み進めていたら、後からあっさり前提が上書きされてしまうので、理屈に関しては納得感無し、ライブ感はある。
そういうことだったのか!主人公は全てを悟った!(ちなみに、それも後から否定される)
みたいな地の文のあと、章が変わって別の時間軸、別の人物の主観の話になり、あらたな謎が山ほど投下される、というパターンなのでスッキリしないでズルズル続くんですよ。
アメリカのTVドラマシリーズ的なやつ。
時々、映像的に映えるシーンがあり妄想が捗るんですが
あとから振り返ると惨事をさらに悪化させてるシーンでしかなく、スッキリしない。
ま、少なくともTVドラマシリーズと違って引き延ばし工作の果てに中断のまま終わることはないし、大人の事情で迷走することもないので安心して通読できます。
世界観がすごく良い、把握するのは難しい。(実はものすごく狭い)
作者がフェミとか、時代的にポリコレやらDEI全開、とか警戒したほど本筋に影響ありません。
オススメできます。ただし頑張って二周読んでね。
2026/05/02(土)
マクドナルドでチキンタツタとガンダムコラボやってまして
ドリンクのカップに、いわゆるラストシューティングの絵がね、配置されてるんですよ。
説明不要ですよねー。
ところが、地球の重力に魂を引かれて生きて来た妻と次女はですね、初代のラストを知らないんですよ。
『頭がないね』
『見えにくいだけでしょ、あるよ』
『ないよー』
『あ、こっちに頭だけあった』 注:ジオング
想像もしたことなかったジオンダムが完成した。
2026/04/20(月)
ボールペンのグリップについて、それだけでも1時間は議論ができそうな熱いテーマですね。
国内のグリップの話題はずいぶん前にDr.GRIPが全部持って行った記憶があるけど、その中でも多数のバリエーションがあって一択ではありません。
結構本質的な問題があって、要件同士が排反なんですよ。
先端が太いと、実際に書いている紙面が見えないので細かい字は書きにくい。
かといって細いとそもそも持ちにくいし、本質的に紙にペン先を押し付けるトポロジーなので、先細りだと持った指から抜け出そうとする力が働くのです。
つまり、手の大きさとか個人の好みだけでなく、用途と重さ、書く相手の紙質にも影響を受けるんですな。
と、いうことで〜
外見の趣味だけで作っちゃって、良いんじゃ無い?
と開き直りました。
2026/03/27(金)
ここの掲示板は20世紀のフリー配布スクリプト。
を、一部改変したやつ。
一時期ロボットによるウザい書き込みが増えて困ったので、ひらがなで特定の文字列を入れないと投稿できんようにした。
そして20年経った。
まーエンコードの標準が変わってしまったので過去ログが文字化けしてたり、管理人としてリプをつける機能の使い方を忘れて何もできないとか
間抜けな運用ではあるものの
動いてるってすごいなぁ。
たまーに知り合いが書き込むだけなので放置していて
極々稀に、どうやって辿り着いたのか書き込むお客さんがいても
平気で数ヶ月気づかないゴーストタウンですwww
書き込んでいただいた方、申し訳ない。
いまどきはもう、日記だ掲示板だという一般的な機能をperlで自前実装することは無いでしょう。
ゾルトラークも
いずれ廃れる。
ナムナム。
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26-Feb.2023