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2017/08/17(木)
深谷発、新潟です。
今回の遠征は比較的近場、そして冬は激混みだが夏場は空いてるだろうという安易な読みで新潟は湯沢です。
予約サイトのマジなコメント欄に書いてしまうともったいないのでこっそりこんなとこで言っちゃうけど、湯沢グランドホテルは50日以上前の「早割」みたいなので予約するとかなりお得。
まぁ早い方がお得なのはどこも同じようなもんなんだけど、2000円引きの上で最上階の「貴賓室」を使えたりするのでかなりおいしい。(先着順)
角部屋の二間を独占してはしゃぐ子供たち。
喜ぶのは良いが、俺の出張時のビジネスホテルもこういう豪華な宿だと勘違いしてるのが困ったところ。
おとーさんいつも一人でホテル泊まってるでしょずるい!とか、まだ言ってんだよね3年生。
中1のおねーちゃんは先週の浜松行でビジネスホテルの超狭い部屋で「寝るだけの宿」を体験してるので理解してくれたと・・・思う。
さあ、夏場の新潟は高原系なのだが、今年は雨ですよ。困ったネ。
ぎりぎり降る前に釣堀に突撃してコタヒナ念願の釣りを楽しむ。
釣ったところで誰が川魚の塩焼きなんぞ食うかよwwwと思ってたのだが、みなさん食うね。
そしてどうせボウズだと思ったのに二人ともそれぞれ2匹釣れてしまった。
困ったのが俺、あの針を外す金具を支給されてたんだけど、使い方わかんね。
シビビビビビと暴れるおさかなさんを押え込んで手はぬるぬる。
ひぃ〜
針外しに悪戦苦闘し、通りすがりのオッサンに助けてもらうも手遅れ。
コタくんが最初に釣ったやつは食いつきが浅かったのか勝手に針が外れて助かったけど、あとの3匹は結局俺がうまく外せず、殺してしまいました。
まあ結局捌いて焼くんだけどさ・・・
この釣りで株を上げたのが偏光サングラス。
水面の反射を消して水中の魚が見えるので、やはり見え方が全く違う。
子供たちも楽しそうでした。
水平偏光のみをカットする原理なので首を傾げるとまた水面のギラツキが見えるんだよね。
原理を説明するのは難しいけど、現象がなかなか面白いので子供にも受けます。
でも魚臭い手で触っちゃって、うちのコゾーがレンズを打ち抜いてしまった(あわててフレームに押し込んでたけど)ので、なんかもう俺の中で死んだ。
Amazonで買った安物の割に、偏光具合は楽しめたので良しとするよ。
2017/08/18(金)
新潟二日目。
あいにくの雨予報なので屋内を攻める。
OKKYというのは発電所。
それも揚水型の水力発電所。
1号機はタービンの軸まで見学できるので回っているところが見たかった。
タイミングよく発電の指令が来て、水流が回ってきたすんごい地鳴りは聞こえたんだけど残念ながら今日の出番は2号機。
コイルの頂点が点灯するだけで機構的なところは見えません。
んー残念。
揚水型はピーク電力が欲しい時に発電し、逆に電力が余っちゃう時間帯には電力を使って水を揚げる、要するに電気を位置エネルギーに変換して蓄える、発電というよりは蓄電というのが正解。
このあたりの関係は圧倒的な電力需要と、それを賄う原子力発電、そして原子炉は停められないという発電原理の特質をすべて網羅しないと説明がつかないので、揚水ダムだけを見学させてもただのマッチポンプにしか見えないという難しさがある。
まあ3年生は圧倒的なスケール感を楽しめた模様。
続いて機織り体験、これも屋内。
(外は土砂降りでした)
我々両親は大学時代に桐生に住んでますけん、蚕の繭は知らんではない。
そして俺の実家はもともと農家の離れで、俺の居住エリアだった屋根裏部屋はそもそもが蚕スペースなのですよ。
そんな縁はあったものの、俺自身別に糸を紡いだわけじゃなし、機織り機はすっごい合理的なメカを木だけで組んであってこれはこれで感動もの。
しかも釘を使ってない本当に組み木なのが素晴らしい。
体験した子供たちのぎこちなさ、それでもキレイに織れるもんだね。
「足を踏みかえて、とんとん、反対から通して、踏みかえて・・・」
ガイドのおばちゃんがやると正確で超はえぇ!
びっくりしつつも、そこまで正確な繰り返し作業になると、俺様悪い癖で「人間じゃなくて良くね?」と口に出しそうで困った。
実際このようなアルゴリズムの発展の後に化石燃料によるエネルギ革命があって自動化が進んだわけだ。
そしてこの手の自動織機のメーカはその後、ほとんどが戦時に銃器の自動化に一役買っている。
手でガシャコンガシャコンやってるうちが華なのかもしれぬ。
午後は早めにホテルに帰って、卓球だ風呂だとホテルそのものを楽しんで〆。
2017/08/19(土)
新潟から帰ります。
一応三日目っつーことで何か一つくらい観光でも、と思ってたのだが、ヒナちゃんがお熱。
俺も頭痛。困ったね。
まっすぐ帰ることにします。
それでも途中、魔がさして駒寄PAで降りてみた。
大学時代を過ごした前橋は荒牧地区。
久しぶりに散策してみる。
久しぶりって・・・20年か。orz
はっきりいって何一つ「懐かしい」と感じられるものが無かったよ。
だいたい入学したての1年目、教養の時しか住んでないからね。あんまりわからんね。
それでも自転車で走り回ったエリアは車で移動するようになった後よりは覚えてるかなと
期待したんだけど、時代の流れの方が遥かに大きかったようです。
寂しいような。
2017/08/22(火)
コタくんの手術。
去年の10月にヒナちゃんが受けたのとほぼ同じ、埋伏過剰歯の抜去です。
全身麻酔で上あごの肉を剥がして・・・もうやめて〜って感じ。
ヒナは2泊3日コースだったのにコタくんはなぜか日帰り。
なぜだ・・・
そして今日、俺は会社を休んで、なのに出社より1時間も早い電車で水道橋の口腔外科へ。
おのれ・・・
通勤ラッシュの満員電車に泣きそうなコタくん。
寝てる間に処置は終わっちゃうので本人は内容を意識しないんだけど、終わってからでも痛いものは痛いんだよね。
覚醒直前に打った痛み止めが効いてこない。
口から血を流しながら「痛い痛い助けて!」と泣きじゃくるコタ。
鼻からも血が。
俺が泣きそうだよ!
隣に座って肩を抱いてやるとしばらくして眠りに落ち、たっぷり1時間半寝て目が覚めたらもうぜんぜん痛くなかったとのこと。
明日もまた通って消毒。
また一つ試練だったけど、なんとか越えました。
2017/09/04(月)
夏休み前後でまた、中東関係の本を借りて読んでいた。
『三重スパイ――CIAを震撼させたアルカイダの「モグラ」』
300ページそこそこの内容なので、一気に読めるドキュメンタリです。
冒頭にいきなりクライマックス直前のスローモーションのようなシーンを見せた後、話は一気に数年さかのぼり、アガサクリスティの「ゼロ時間へ」のようなじわじわとした演出で運命の時へ順方向に追ってゆく。
クリスティとの唯一のそして最大の違いは、止められなかったこと。
本書の中でも言及されているが、三重スパイという表現は正確ではない。
元々アルカイダのシンパであり、ヨルダン情報局に拉致られて西側についた、かのような時期があるというだけ。
裏の裏は表なので、二重スパイってのは単に元通り表、三重スパイってのは元通り裏というだけでnとn+1以外は意味がないよね。
本書は特に結論を出してはいないんだけど、証言の選び方だけから見ても新任のCIA司令官マシューズが功を焦って自滅した、と暗に言っているように聞こえた。
本書は俯瞰したドキュメンタリなので主人公は不在。話はフアムの時系列で語られ、だがCIA側の記録なので潜伏中はCIA視点での語りしかない。要するに判らないからだ。
年末にチャップマン基地で起きた事件の、そこに至る経緯が非常に良く判る本。
相補的には、映画ゼロダークサーティーと映画ワールドオブライズが最適だ。
前者は本書を含むもう少し長スパンの米とアルカイダの抗争の歴史が語られ、最後に一応片が付く。
一応というのは、ビンラディン殺害についてはアメリカがそうだったと過去形で言っているだけで何一つ証拠を示せないのでいつまでも陰謀論が付きまとうから。
まあもう発言力を持たない元支配者が生きていたとしても意味は無いけどね。
この映画では主人公の友人がチャップマン基地で○○する。本書を先に読んでいると、先が読めてしまうのだが、やはりえぐい。
後者は原題がバディオブライズ(嘘っぱちの相棒)なのだが邦題はなぜかワールドオブ〜(嘘っぱちの世界)になった。
よくわからない。
あまり本書と関連するエピソードは無いが、ヨルダン情報局とCIAの関係が良く判る。
ここ最近の中東情勢では、米軍、ではなくCIAが空から要人を狙っているようで、グッドキルなどの他の映画でも題材として使われている。
この映画では見られていることを承知の上で、土煙による煙幕を利用してCIAの目に飽和攻撃を仕掛ける描写がある。
ローテクでハイテクを凌いだ瞬間、これが一番印象的だった。
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26-Feb.2023