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人柱


●CPUクロックアップ5

目的
1年間忘れ去られていた不遇のCeleron300Aの素性を探る。
なお、今回のテストでは安定して動作することを確認することを目的とし、特にベンチマーク等での計測は行わない。手順の都合により温度計測も省略する。
安定の基準はSuperPIの419万桁をクリアすること。

実験器具
ASUS Tek製マザーボード P2B
Celeron300A(SL2WM) 47週コスタリカ産
アルファ社製クーラー 「P612T」
熱研製カーボンダイヤトニック 「SETTEN No.1/PRO」

実験手順   
1.デフォルトの電圧2.0Vでどこまで周波数を上げられるかテストする。
2.0.2Vの昇圧を行い同様のテストを行う。
3.SETTEN No.1を端子に塗布し同様のテストを行う。

P2Bのベースクロックは隠し設定を除くと5種類しかないが、さらにその内の75及び83MHzはPCIバスに供給されるクロックが異常(それぞれ37.5、41.65MHz)になってしまう。他のデバイスに支障をきたすのは本意ではないため、今回は75、83MHzの設定は見送った。

実験結果

条件 電圧=2.0V 接点無加工 電圧=2.0V SETTEN No.1塗布 電圧=2.2V 接点無加工 電圧=2.2V SETTEN No.1塗布
FSB [MHz] 内部クロック周波数 [MHz] 結果 結果 結果 結果
66 300 定格。通常動作。
100 450 動作。SuperPI 419万桁クリア。 ←ただし時間の都合で104万桁。
103 463 BIOSは通る。Win旗で停止。 動作。SuperPI 104万桁クリア。
112 504 反応無し。 BIOSは通る。Win旗まで行かず。

考察・感想
「人柱3」で試験した300Aよりは若干素性の良い石だったらしく、ノーマルの電圧で内部クロック450MHzが通ってしまった。
0.2Vの昇圧によって改善されたのはたったの3MHz。それくらいなら450MHzで常用した方が実用的だ。

「SETTEN No.1」に関しては残念ながら眉唾の域を出ないという結論になった。ただしこれは同剤の試験としては荒すぎる。使用したマザーがP2Bであったための制限から電圧は0.2V刻みの設定しかできず(R6のショートは加工が面倒なため)、またその設定にも時間と手間が掛かり過ぎる。そして何よりもFSBの設定が66、75、83、100、103、112MHzしかないため(隠し設定で50MHzと133MHzが存在するが実用的ではない)、重要な103→112MHz間の上限が探れないままに終わってしまった。

次はP3B-Fに載せて細かくやってみたいと思う。

おまけ
P2Bは設定がジャンパなので、それもFSBのジャンパはIDEコネクタのすぐ側なので切り替えが非常に厄介であった。
が。
それにもまして厄介なのがCPU&ヒートシンク。アルファ製のでっかいヒートシンクを取り付けるとM/Bに付属の(※)リテンションは使用できない。スロットと端子の摩擦のみで自重を支えるのは自殺行為なのでなんとケースのスタビライザーに固定するという大技を使用している。

※・・・P2B購入当時はCeleronは発表もされていなかったため、付属のリテンションではSEECCタイプのPentiumIIしか取り付けられない。本当は付属ではなく後から購入した。

遠景 どどどどれがCPU?という人は次の画像をどうぞ。反対側から撮っています。
厳密に言うとこの写真ではCPUは写っていません。
真中にある銀色の箱がヒートシンクのケースです。
手前のIDEケーブルがぐっちゃぐちゃになってる下にFSB切り替えのジャンパがあります。どれだけ面倒か・・・わかりますよね。
遠景 上の写真の反対側から見た写真の拡大図。すいませんめっちゃピンボケやん。
よ〜く見ると「Celeron」っていうプリントが見えます。
CPUを取り外すだけでもえらい面倒くさいことがわかっていただけると思う。


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