再インストールマスター
職場や学校の共同マシンならともかく、自宅等で個人で使っているコンピュータ(だからパソコンなんだけど)が不安定になってきたら環境を再構築しますよね。 人によって必要なコンポーネントが違っているのは当然なのですが、毎回毎回カスタムインストールで選んで〜〜とか、シリアルも手で入力して〜〜とか面倒なことやっていませんか? あと「タイムゾーンの設定」でいちいち止まるのもうっとおしいですよね。途中で止めて聞くくらいなら最初に全部聞いとかんかい! あとは「2000年問題対応も万全です」とか大嘘こきまくるビルボードにCPUパゥアーを割くのがむかつく、とか。 そういう方の為にWindows98の再インストールをできるだけ楽に行う方法をまとめておきたいと思います。
なお、ここでは再インストールをターゲットとしていますので、「初めてのPCに初めてのインストール」という方にはまったく役に立ちません。 |
CD-ROMに比べてHDDの方が高速なのでインストールにかかる時間が短縮できる。
システムの設定を変更した際にWin98のファイルを必要とすることがあるが、いちいちCD-ROMを入れる必要がなくなる。
等があります。
オプションスイッチ | 意味 |
---|---|
/? | オプションスイッチ(極一部)の説明。 |
/ID | 必要なディスク容量のチェックを省略。 |
/IE | 起動ディスクの作成を省略。 |
/IF | 高速セットアップを実行。 |
/Ih | スキャンディスクをフォアグラウンドで実行して結果を表示できるようにする。 (通常はバックグラウンド) |
/IL | ロジテックマウスドライバをロードする。 ロジテックシリーズCマウスを使用する場合に指定。 |
/IN | ネットワークセットアップソフトを起動しない。 ネットワークソフトウェア、ネットワークウィザードを表示しない。 |
/IQ | MS-DOSからセットアップを起動した場合にスキャンディスクの高速検査を行わない。 ドライブを圧縮している場合などに有効。 /isスイッチが指定された場合はスキャンディスクの画面表示のみ行う。 |
/IS | Windowsからセットアップを起動した場合にスキャンディスクの高速検査を行わない。 |
/IV | セットアップ中のビルボードの表示を消す。 |
/IR | MBRを書き換えない。 マルチOS環境の場合に便利。 |
script_filename | Windows98のインストールを自動化するスクリプトファイル(後述→3-1)を指定する。 何も指定しなくても実行ファイルと同じディレクトリ下の[msbatch.inf]というファイルは自動で読む。 |
/SrcDir | セットアップファイルがどこにあるか、ソースディレクトリを指定。 |
/IW | エンドユーザーライセンス同意を省略する。 |
他にもNECバージョンのみのスイッチとか、使い道のわからないスイッチがありますけど詳しくはマイクロソフトのサイトからダウンロードできるドキュメントを参照して下さい。→こちら。
では手始めに、あの面倒なプロダクトIDの入力を省略することにしましょう。
テキストファイルを新規に作成し、たった2行書き込みます。
[setup] productkey="****-****-****-****-****" |
これでセットアップの際には「プロダクトIDを入力して下さい」という画面は出ますが、すでに入力済みの状態になっていますので[OK]を押すだけです。
ちなみにINFファイルは別に違う名前でも構いません。2-1で説明したオプションの中のscript_filenameというのはこのことなので、たとえばabcdという名前のファイルを作成しても「setup abcd」と指定することで読み込んでくれます。
マイクロソフトの資料ではmsbatch.infの時も指定するようになっていますが、私の経験では必要ありません。
[現在のレジストリ情報の収集]ではレジストリから現在のコンピュータの情報を抜き出します。
[収集開始]をクリックするとユーザー名とか組織名、コンピュータ名、ワークグループ、タイムゾーンからインストールパスまで、各種のレジストリ記載の情報を抜き出してくれます。
この情報を元に、下の[システムの設定]で変更を加えて行くことになります。
現在の環境と全く同じ様にインストールしたい場合は変更の必要はなくなります。
気付いたかもしれませんが、3-1.で作成したmsbatch.infはこの一部(プロダクトキー部分のみ)について記述したものです。
INFファイルにない設定項目については通常通りダイアログを出し、ユーザーとの対話形式で決定しますので設定の一部のみを記述しておけば一部のみの自動化となります。
全ての選択項目について記述することで完全自動化を目指すことができます。
それぞれの設定の内容については直接見てください。
なお、作成したINFファイルはテキストエディタで開いて直接編集することが可能です。
注意!:Setup.exeを実行してしまえば後は寝て待つだけなのですが、ここで注意。起動ディスクを抜いておくことを忘れがちです。
セットアップの後半、ハードウェアの設定に入るとWindowsは頻繁にシステムを再起動します。この際に起動ディスクがドライブに入ったままだと一回目の再起動でFDを読みに行ってしまい、「キーボードの種類の選択」で止まったまま一生進みません。
特に1-1で推奨した通りに起動ディスクを1枚にした(もしくは元々1枚で起動可能な)人ははまりやすい罠なので気をつけましょう。
もし起動ディスクで立ち上がってしまってもプロンプトが表示されてからディスクを抜いて再起動すればセットアップは続きから行われます。
例:Windowsフォルダの中のTip.txt
CD-ROMのWin98フォルダの中のSetup.txt
即座にアンインストールしましたけど、押し売りもいいとこです。
あとこれはレジストリのページのネタかもしれませんけど、[スタートアップ]に入っていないのに勝手に起動してくるというアプリはWin.iniにそういう記載があります。
これはシステム設定ユーティリティ(Msconfig.exe)で変更可能です。
Windowsフォルダの中のsystemフォルダに入っています。
最後にこれだけ。Windowsに標準で入っている4種類のミニゲームは入れてはいけません。非常に面白いのですが、生産性がガクッとおちます。
ええコンピュータじゃなく人間の。
他社の人間を働かなくさせるための罠です。