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■ DIRECT ACTION SMALL MESSENGER BAG ■


■購入日
2019年9月15日

■購入店
楽天:PRIDE MAN

■購入価格
\7,300.くらい(セール品)

■長所
Tontoでは小さすぎる場合の、ちょっとだけ大きい、けど嵩張らない絶妙なサイズ。
A4がヨコでギリギリ入るのがポイント。

■短所
折り畳み傘とか、ペットボトルとか言い出すと無理。
ただその場合はmolleで外付けすりゃいいんだよね。

■緒元(公称値)
・素材:500Dコーデュラ(防水コート)
・重量:860g
・容積:8.5リットル
・内寸:330×240×100
・製造国:ベトナム

■画像と感想
外観

前から後ろから。
既にサイドモーリーにはポーチが(他社の)取り付けられておりますが、それは後述。
前面はフラップになっており、2つのバックルでリリースする。

正直、そんなことやってられないので実際にはフラップの根元のジッパーでショートカットする。

この両画像に見えている上面のダブルジップは「フラップ根元の開口」であって、ここを開閉することでバックルを無視して中身にアクセスできる。
結局、後述するメインコンパートメントのジッパーは常時開けっ放しで、ここで開閉することになる。

もう一つ重要な点は、それなりに分厚い点。内寸100mmとされているが、このフラップや背面ポケットもあるので薄さは感じられず、「箱」感がある。

画像を見比べて判るとおり、ハンドルが背面の1個しかないので、前に傾くことになる。
ハンドルについてはいろいろ言いたいことはあるが、メッセンジャーバッグは背中に斜めに縛り付けるものなのでハンドルは邪魔にならないような設計、と言われればしょうがない。


残念なハンドル(改)
オリジナル状態をご覧いただくために本家から画像を借用する。

お分かり頂けるだろうか、ただの薄いナイロンベルト(1インチ幅)で、しかもベルクロで本体に留めるようになっている。
背中に縛着した時に邪魔にならないように、という設計の意図は解るのだが、ベルクロで勝手に張り付いてしまうのでハンドルを使いたい時は都度ベリベリしなければならない。
ついでに言うと本体側に取りついたトゲトゲの方(パイル&フックのフックの方)が地味に痛い。

ハンドルを多用する俺は許容できず、初日に手を入れた。

本体のベルクロフックを、取り除く。
拡大すると微妙に糸の跡が点々と見えるが、実物では気にならない。

そしてパラコードでグリップを強化する。
グレー系の色は持っていないので、しょうがないTANカラーのやつで施した。
しばらくはこの色合いが気になっていずれ巻きなおそうと思っていたが、慣れてくると良い色のような気がしてきた。

もちろん、設計の意図に反逆しているのでデメリットもあって、メッセンジャーバッグとして背中にピシっと背負った時に背中に当たって気になる。
そこはそれ、何を捨てて何を得るかという選択を自分で理解するしかない。

バックル

最近多いウージンのバックル。
WJロゴは韓国のWOOJINで、元ネタはDuraflexだと思うが、今はライセンスを失っているのでWJオリジナルということになっている模様。
まあぶっちゃけバックルはニフコでもナショナルモールディングでもITXでもそれぞれの中の当たり外れやパチもんを追い出すときりがないので割れなければなんでもいいやという感じ。

フラップの内側

メインコンパートメントはダブルジッパーによる開閉。
この手のバッグではYKKがスタンダードなので別に珍しくは無いのだが、YKKもバケモノのようなシェアと鬼のようなラインナップで感触も千差万別。ダイレクトアクションのYKKジッパーはとにかく開閉がスムースで有名。
別にDAの努力ではなくYKKだと思うのだが、海外のレビューでもvery very very smooooth!と強調されるくらい違いがある。
ジッパープルに収縮スリーブを掛けて常に立たせておく手法も賛否両論あるのだが、寒くて手が悴んだときや手袋をした手で操作するときにありがたみが一発で解る。これは正義。

なのだが、冒頭で述べたとおりフラップの開閉が面倒臭すぎるためここは常に開けたままになる。


フラップの内側はこんな感じのマップケースになっている。 フラップをめくり上げるということは、これは自分側に上がってくるわけだから正直あまり使いやすいとは思えない。
使ったことは無いが強引に考えるなら時刻表くらいか?


高い汎用性というか、完成度が足りないというか、微妙なのがフラップ端のベルクロ。
前述のとおり2つのバックルで留める構造なのだが、バックルなのでフラップ自体は動く。
それを嫌ったのか、フラップの先端をベルクロで貼り付けられるようになっており、かといって毎回全力でべりべりは嫌だという人もいるためかパイルを貼って全体の9割を潰してある。
これを剥がせばべったり張り付くのでユーザが好きに選択すればよいのだが、若干見た目がよろしくないね・・・
貼り付く先はここ↓

まあ自分はほぼ閉めっぱなしなので気にしてません。
フラップにハンドルを付けちゃった系の場合は必要な気がするがこのバッグはハンドルが本体についてるので。

銘板

DAというかヘリコンテックスの製品はこのイラスト入りのタグが定番。

コンパートメント
このバッグは肝心のメインコンパートメントの使い勝手があまり良くありません。
これは言っておかないと。

メインコンパートメントを上から。
そもそも開口が狭く、バックリ開けないのが解ると思う。
これはスリングの取り付けとのトレードオフなところがあって、バックリ開く設計にするとスリングの取り付け位置が下がってしまうので完璧なものはない。
ここまでしか開かないと覚悟していただきたい。

もう一つ、メモ帳やらハンドツール、ライトポケット、ペン挿しのような内部のオーガナイザは一切存在しない。
近頃のユーザに迎合したEDCとは対極に位置する、ただの入れ物。
一応内側は前面パイルになっているので、カメラバッグの仕切りのようなものをうまく使えば自分で区切ることはできる。


一応区切られているタブレット用コンパートメント。
内面はキルティングになっているが、物理的に保護するようなハードシェルではない。
11インチまでのラップトップやタブレットが入る、とされているが入れたことは無い。


背面にもワンウェイジッパーで開閉できるポケットがある。
ほぼマチが無いのであまり大きなものは入れられないというか、入れたらタブレット用のコンパートメントを圧迫する構造。
ここも内面はパイルになっていて、まあたぶん、ホルスターを隠してアレを保持するんだと思う。

ストラップその他

ストラップは2インチ幅のスタンダードなやつ。
根元にスイベルが無いので捩じれたら自分で戻す必要がある。
スイベルは無いがバックルになっているので外すことはできる。

メッセンジャーバッグはストラップ長さの調整が容易であるべきだと思うが、このバッグにそのような機能は無く通常のグライド調整しかない、うえに、グライドが後述の肩パッドで動けないので調整はかなり面倒。

肩パッドは賛否あると思われるゴム引きされていて滑らないやつ。
これがどんな服にもがっちり食って滑らない。
正直、もうちょっと滑って良いから普通のメッシュパッドが良かった。


背面の両側にD環があるのは1インチのウェストストラップを取り付けられるようになっているからなのだが、文字通りようになっているだけで使えるものではない。
長さの調整もしにくいし、だいたいメッセンジャーバッグなんだから斜め掛けしてるのにウェストストラップが水平に付くって、設計がおかしいのでは。

メインストラップの構造も加味するに、このバッグはあまりメッセンジャーバッグとして考えられていない気がする。


底面もゴム引き。これも滑り止めとのことだが、ちょっと肌触りが悪いので個人的にはあんまり好きではない。

molle
フラップと、フラップを開けた面の他に左右のサイドモーリーがある。


これらは全てレーザーカットによるタイプで、縫い付けのウェビングより遥かに軽くて平坦なことと、一行おきではなく一行ずらせるのがメリット。
見た目は今でもウェビングの方が好きなんだけど慣れてきた気もする。

片面についているのはHazard4のBig Koalaというスマホポーチで、iPhoneSEを裸で使う場合はジャストサイズなのだがiPhone7にジャケットを被せたやつはとても入らない。
色違い(?)をTontoで使っていて、これはヤフオクでゲットした2個目。


■総評
今読み返すと、Hazard4のTontoのところで書いた欠点に対する渇望がこのバッグの入手の原動力になっていると思う。
それにしてもDirectActionは安い。
CONDERほど安かろう悪かろうでもなく、非常にバランスが良い感じ。
いろいろと野心的な設計が微妙なところはあるが自分なりに改造して使いこなすのもこの手のバッグの楽しみ。



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