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■ USB-232Cアダプタ ■


■概要
日常生活ではあまりなじみが無いと思いますが、開発の現場ではいわゆるRS-232Cのインタフェースをよく使います。
遅い、でかい、ドライバICが必要、と、ハード屋さんは冷たい目で見るのですが、ソフト屋としては超便利。
何しろただのシリアルケーブルでPCとつなぐだけでデバッグ情報を如何様にでもやりとりできるのです。
ドライバもいらん、手順もいらん、とにかくパラメータを指定してCOM開くだけ。
あとはテキストで流すだけ。
超便利。

しかしやはりそこは時代の流れ、「レガシー」などと言われるようになり最近のノートPCでは搭載されなくなってきました。
昔は232Cの口が2つはあるのが常識だったのに。。。
B5クラスのノートだともう全滅ですね。A4ノートなら1口くらいはあるかも。

そんな現状、逆に増えているのがUSBです。
これもぶっちゃけシリアルI/Fなんですが根本が全然違います。
PCの口ではUSB上で232Cのデータを流してしまえ、USBの先で信号も232Cに変換してしまえというのがUSB→232C変換機です。
たまに誤解される方がいますが、逆は使えません。
シリアルしか無い古いPCでUSBが使えるようになるわけではないですよ。


■HW構成
 USB-UARTブリッジIC:FT232BM
 232Cドライバ:ICL3232

 はっきり言って、構成はこの二つ、のみ。
回路図もほぼリファレンスそのままなので省略します。
ドライバICが送受信各2chの石なので、とりあえず標準的なTxD、RxD、RTS、CTSを通しています。
DSR、DTRは折り返しています。
RI、DCDはオープンです。
一応、RTS/CTSの代わりにDSR/DTRを使うHWハンドシェークにも対応可能なようにこの辺りの結線はジャンパを入れています。


■SW構成
 専用のICなので特にFW開発は必要無し。またVIDやPIDを特に変更する必要が無い場合は外付けのEEPROMも不要です。
というか個人ではVID持ってませんのでチップメーカーのFTDIの値を使わせていただく他無く。
 また、ホストアプリとドライバですが、これもFTDIがリファレンスを無償で公開しています。
ドライバと仮想COMの2つをインストールする必要がありますが、全く自作する余地が無いヽ(*∀*)ノサイコー!!
「10分で開発が終わる」という謳い文句は誇張ではありません。


■画像
USB-232C_Bird_View USB-232C_Top_View
 D-SUBのコネクタが裏についているのは単純なボード設計ミスです。。。
ライブラリの使い方を間違っていて、F(メス)コネクタのパーツを使ってしまったせいです。

 またこの画像は二号機で、面倒なので通信モニタ用のLEDを実装していません。
有れば有った方が便利です。


■その他
ボード設計初体験だったため、初歩的なミスをいっぱいやっています。
パスコンを回路図上は適当にまとめて描くのですが、ボードレイアウトの時も適当にまとめて置いたままで全く機能を果たしていません。
まぁチップの性能に助けられています。
ボードはタコですが両チップの性能はそのへんの市販の変換機のものより良いです。



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