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■ ZT4-USB ■
■概要
EZ-USBのテストボードとしては超優秀なmini EZ-USBなるボードが存在するのですが、これを参考にして(というかレギュレータ以外はリファレンスそのままですが)試作した評価ボード。
・・・という位置づけです。
実際にはPORTCの下位5bitと3.3V電源をD-subコネクタで外部に出せるようにし、残り3bitは正論理のLED表示としてオンボード実装しています。
他人には使い辛いと思います。正直自分でもPORTB(8bit I/O)くらい出しておけばよかったと後悔しきり。
そうすればエラーステートを表示するボードを後付けできたのに。
■HW構成
回路図:sc_zt4.png
USBコントローラ内蔵CPU:AN2131(EZ-USB)
EEPROM:24LC64
レギュレータ:LM3480
回路図はEagleのスクリーンショットです。
EEPROMとか、適合するライブラリがなかったので形状が同じやつを適当に乗せています。
こういうことをすると後で自分が困るのでやらない方が良い(きちんとライブラリを作るべき)のは間違い無いんですが。
アドレスのA0は変更の可能性があったので0Ωショートとしています。
また値がNoになっている抵抗は未実装。
AN2131SCはEZ-USBシリーズの中でも最もプリミティブな構成を持つ石です。
バスが外に出ておらず、代わりにポートがいっぱい出ていますので小規模なアプリケーションには非常に便利です。
バス上に他のデバイスを乗せたい向きには同一パッケージでバスの出ている製品もあります。
この石の特徴はとっても有能なUSBコントローラがCPUの頭を押さえていることです。
これによってとりあえずCypress(チップメーカー)のドライバで認識させ、任意のFWをUSB経由で転送してから再度コンフィグできるんですね。
擬似的にUSBの配線を抜いたように振る舞い、CPUをリセットして新しいFWで起動します。今度はFWが仕切って専用の(もしくはWinodws標準の)ドライバを要求します。
これに慣れてしまうと、もう普通のFLASHに焼いて、ボードに乗せて、起動してみて、通信してみて、などという開発ルーチンがかったるくてしょうがありません。
ところがこの石はもうディスコンのようで、各店舗の在庫が頼みの綱です。
後継のEZ-USB FXもすでに廃止が決まっていて未来があるのはFX2です。
いずれこっちにシフトしなきゃならんのですが。。。
EEPROMはごく普通のシリアルROMです。
FWを格納しますが、そもそもFWの開発環境が評価版で4kまでのバイナリしか作らせてくれないので4kバイト=32kの石で充分。
これにユーザコンフィグ用のデータを読み書きしたいなぁできたらいいなぁという将来のための領域4kを見積もって64kbitの石をチョイス。
つーか本当は国内でSNパッケージはこれしか手に入らなかっただけなんですけど。
電源のレギュレータは5V→3.3Vで可能な限り小型のものを探していました。
これがなかなか無いんですね。
出力電流を100mA以内に抑えられるアプリケーションであればこの石はとても小さくてGoodです。
入力のリップルに対してかなり敏感との情報もありますが、今回の用途では入力がUSBからの直流5Vだから問題ないと思います。
■SW構成
デバイスのFW:zt4_v1_2.zip
ドライバ:Windows標準のHIDドライバ
ホストアプリ:なし
今回のサンプルファームは専用のドライバを必要としません。
Windows標準のHIDドライバを使いますのでWin2kやXPであればPCに挿すだけで標準ゲームコントローラ(2軸6ボタン)として使えます。
実際のコントローラはPlaystation2用のデュアルショック2ないしその互換品を使います。
ただあくまでも動作サンプルですんで、ボタンの配置とかがものすごく使い辛いと思います。
あれのクローンですから。
■画像
実装面積の都合で固定用のねじ穴を2つしか設けませんでした。
後から後悔しましたが。
コネクタを抜き挿しする時の力をどれだけ受け止められるかに関わってきますので、やっぱり場所が多少苦しくても固定用の穴は4つ必要ですね。
見た目スカスカなのは今回のコンセプトとして電源ラインをきちっり引いて、信号もくねくね引き回さずにすっぱりきれいに収めたかったんですね。
そうするとやっぱり両面基板だとこれが限界かなぁ。
EEPROMは裏面に実装してます。
次はもうちょっと高密度の設計をしてPORTBを出そう。でも次はFX2かな。。
アクリルのパネルで挟んでみました。
見栄えはGood。ただしやっぱり足が二本なので自立させるには縦置きしかない。
■その他
FWと使い方に関しては以前のコンテンツ「骨の髄までゼロテック」に詳しいのでそちらを参照願います。
実際のところ、試作したものの運転技術がしょぼいためチューニングができずにいます。
誰かテストドライバやってもらえませんかね。。。
アダプタ貸し出しますんで。
まぁチューニングといっても両端と中央の不感領域の設定くらいで、あんまり大規模な機能追加は無理なんですけど。
あとGTFPのディスクリプタを覗かせてくれる親切なブラザーも引き続き募集。
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