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■ USBガイアメモリ ■
ブロック図集
- ■概要
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ここで扱っているUSBガイアメモリというのは、バンダイの玩具であるDX版のガイアメモリに市販のUSBメモリを埋め込み、なおかつ多少の電子回路を付加して遊ぼうというものです。
機能の変遷もわかるよう、過去のバージョン含めてブロック図をまとめました。
- ■Ver.2.0 [TransForm]
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電源スイッチ付きのハブを用いての変身模擬を主眼としたバージョン。
詳細は→こちら。
左端に置いたUSBコネクタと右のUSBメモリ間は単に配線を延長しただけ。
新規作成の挿入検出回路がコネクタのシェル電位を監視しており、これがGNDに落ちると「ポート挿入」と認識し、ガイアメモリの中身である音源基板の「変身待機スイッチ」をアサート。
結果、ダブルドライバーに挿した時と同様にアイドリング音が出ます。
これとは全く独立にUSBの電源を監視している電流検出回路(監視方式が電流検出なので)が存在し、ポートが活性になりUSB電源が供給されると音源基板の「スタートアップスイッチ」をアサート。
- ■Ver.2.1 [MAXIMIZE]
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単体でのマキシマムドライブ動作版。
詳細は→こちら。
挿入検出回路を改造し、遅延回路として使います。
電流検出回路からの信号はマキシマムスロットの検出スイッチへつなぎ換えました。
これにより、有効なUSBポートに接続した時、マキシマムスロットに挿した時と同じ待機音が出ます。
「(メモリ名)!、マキシマムドライブ!、ぎゅんぎゅんぎゅんぎゅん・・・・」というやつ。
改造遅延回路が10秒という長大なアナログタイマを走らせており、これが飽和すると音源基板の「スタートアップスイッチ」をアサート。
これがマキシマムドライブ発動になります。
- ■Ver.2.2 [Double-Faced-Extreme]
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マキシマムドライブと、変身動作をスイッチで切り替えられるようにしたもの。
詳細は→こちら。
回路思想的にはVer.2.1と何も変わりません。
変更点は電流検出回路の出力の行き先を切り換えるスイッチを入れたこと。
これをマキシマム側に倒せばVer.2.1と等価。マキシマイズ!
逆側に倒すと変身シーケンスを自動で行います。
元々のDX版メモリの左右にあった検出スイッチをどちらも使えるようにした、という意味での両面対応。
ただし、入力が「活性ポートへの接続」という一種類だけなので動作完了後の解除は同時になります。
具体的に言うとダブルドライバーを使って変身した後はドライバーを閉じることで「ガシャン」という音が出ます。
この音は出せなくなりました。
- ■Ver.2.3 [Stable]
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機能的には2.2そのもの。
変更点はオリジナルのバグ対策と、関連して使い勝手の向上。
2.2で「出せなくなりました」と説明したドライバーを閉じるときの「ガシャン」ですが、実は出てしまうことがあるのです。
これは純然たるバグと思われ、内容も大まかなところ想像がつきますが、このおかげで非常に醒めるというか、世界観ぶち壊しなんです。
また、DX版のスタートアップスイッチはラバコンではなく金属ばねでスイッチを押すという超贅沢設計なのですが(全般的にDX版はこのへんの機構設計が本当にデラックス)、このバネが異様に弱く、まさにフェザータッチ。
フィンガーオンザトリガー♪なんて歌ってる場合じゃないっすよ。指置いただけで鳴っちまう。
これもドライバ系の玩具と組み合わせた時に誤爆の要因なので元々好ましくないのですが一番困るのはUSB化して曲りなりにも実用性を謳った時に、誤爆はその実用性を著しく下げてしまうのです。
そこで、安定化のための改造を2点。
一つにはボタン押下の反力を生んでいるばねを交換し、レートを上げました。
他人の設計なんで数値的には不明ながら、実測でオリジナルが0.35Nだったところ、約3Nに向上。
このくらいなら別に硬いと言うほどのことも無く指で押せます。
もう一つ、バグ対策として基板上のスタートアップスイッチの信号線が最終的にCoB部分に入っていく、その前段に極々弱いローパスフィルタを設置。
- ■Ver.2.4 [Discharger]
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機能的には2.2から変わっていません。
また使い勝手の面で若干の修正。
2.2で追加した遅延回路。
これはCR時定数回路としてはあまりやらない長大なタイマです。
部品点数を最低限とする設計、また別目的で作ったプリント基板を流用して実装しなくてはならない都合上、回路の自由度は低いのです。さらに電池駆動デバイスを設計する基本ポリシーとして、消費電流は必要最低限としなくては。
結果、コンデンサに溜まった電荷を逃がす放電経路は充電経路も通ることになってしまいました。
どうなるか。
USBポートに接続して数秒、変身ないしマキシマムドライブ発動の動作をします。
その後にポートから引き抜くと、そこからCR回路が放電を始めるのですが同じ経路+αの抵抗を通って放電されるため数秒間は回路が保持されてしまう、つまりはスタートアップスイッチは押したまま状態であって、指で押しても叫ばないのです。
放電しきる前に再度ポートにさせば短時間で変身してしまう。
まあ抜いた直後にボタン押す必要も無いし、抜き挿しを連続でする局面もあるまいと、2.2の時は放置決定したのですが、今回適当なPNPタイプのトランジスタを入手したので放電回路を実装、「ディスチャージャ」となりました。
- ■Ver.2.5 [Alternative]
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玩具のダブルドライバー対応を試みたバージョン。
これまでのUSB化は給電されたという状態検出方式で、一度給電を検出してしまうと変身、その後の解除は不可能でした。
つまり、ベルトへの挿入→展開の模擬は出来ているのですがベルトを閉じる動作の模擬が出来ないのです。
玩具のダブル(ロスト)ドライバーはベルトの開閉をスタートアップスイッチを押す/離すことでメモリに伝えています。
したがって一度変身してしまった後、見るべきはスタートアップスイッチのリリース。
これは結構複雑で、スタートアップスイッチ本来の機能である、「メモリ単体で喋らせる」を邪魔せずにリリーストリガを生成するのが超複雑。
何をしたかというと、今までの変身動作をD-FFのCLK入力に変更。
DにはHを固定。
ただし遅延回路の出力がCLKに入るだけなので、結局これは挿入の度1度しかクロック入力が無いのです。
動作としては、USB給電されることでFFがリセットされ、初期値はL出力なので変身しない。
その後、遅延回路がタイムアウトすることでCLK入力され、初めてQ出力にHが出て行って変身です。
このFFの動作は行き着く先がここでおしまい。
このD-FFに対してスタートアップスイッチをLアクティブに変更した回路によりリセットパルスを入力します。
ここがまた複雑なところで、リセットは状態検出であってエッジトリガではないためスタートアップスイッチを押下している最中はFFはリセット状態、つまり変身解除なのですが物理的なスイッチ側で変身状態の入力になっているので変身を維持、スタートアップスイッチをリリースした瞬間に両者のORがLになり解除です。
これ以降は遅延回路の出力は全く意味がなくなるためベルトに挿したまま開閉すればそれはスタートアップスイッチの押下/リリースという入力になり、何度でも変身と解除が可能です。
- ■Ver.2.6 [Terminus]
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部品点数と消費電力を削りつつ、初代の機能も復活させた集大成。
前バージョンは回路が複雑になりすぎ、実装が現実的ではありませんでした。
論理回路やタイマをソフト動作として取り込み、デバイスはPICのみとした最終バージョン。
Ver2.0の時のシェル検出を復活させています。
ただ検出内容と対応する動作は若干変更しており、シェルがGNDに落ちているかつ、HOTなUSBポートに挿入された場合に(これが普通の使い方だと思います)ver2.5までのようなタイマ動作を行います。
一定時間後に勝手に変身というやつです。
一方、Ver2.0で個人的にすごく楽しかったスイッチ操作による能動的な変身。
これを実現するため、シェルがGNDに落ちていないポートに挿した場合はタイマ動作を行わないようにしました。
この無限待ち状態であれば、
@スタートアップスイッチを押すことで変身、リリースで変身解除が出来る。
したがって玩具版ダブルドライバーにコネクタを仕込むことが出来れば(できませんけど)この方式での変身と解除が可能。
AシェルをGNDに落とすことで変身、浮かすことで変身解除ができる。
つまりUSBコネクタ同士をつないだ延長ケーブルを作り、シェルをGND(4番ピン)に接続するスイッチを設ければ遊べます。
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